2004-05-01から1ヶ月間の記事一覧

今日は呉服屋で働く。 といっても、振袖レンタルの専門店。 来年の成人式のための衣裳を、何度も試着する女のこのうなじが綺麗だった。

今日は休みだったので、ひねもす寝ていた。 何もせず、ひたすら寝ていた。 夕方、仕事先から電話があったので、一寸シフト調整をしたりはした。 晩御飯は、茸と海老のパスタ。あーんど、レタス。 最近はレタスに胡麻ドレをかけて頂くのが、流行っています。 …

今日は暑かったので、肌が痛んだ。 まだ5月なのに、これから先が思いやられる。 日蔭のベンチで子供を包むように抱いて転寝をしていた女性の、 肌が忘れられない。 某球団二軍球場での仕事だったので、 休憩時間に売店で売られていた焼きそばと烏賊焼きを食…

短歌日記

子の顔の赤くぼうっと膨れるを両指を曲げて語り終えたり 地の底に子供の首の生えをるを刈りとる女跣で歩く 目に脂を溜めて女は膝崩す夏蝉やがて燦々と降る 森や川には叔父の飛ぶ影の 晴天 飛行機斜めに堕ちる 青聖母の瞼重たし乳含むひとの鼻梁のやわらかき…

短歌日記

きみの頸あたりの骨を舐めおえて、灰色 窓の雨を見上げる 高き橋つるつる渡る子どもらよ青空にはきっと驢馬も停まるよ 樹に耳を沿わせるように縋りたりおとこの腹のやわらかき音 蕎麦は蕎麦饂飩は饂飩と何時の間に憶えたのだろう 紫陽花を見る その翠色した…

短歌日記

麦酒飲んで駱駝の顔が伸びるやう 麒麟は暫し卓を廻れり

短歌日記

中空に口付けている 朝顔は避妊具に似てほとほとと咲く

「現代短歌最前線」という本の下巻を読み進めている。 【 知りたがる舌の上にて甘やかに組織崩るる一ひらの肝 】 という谷岡亜紀さんの歌が忘れられなくて、 帰宅途中に口ずさんだりしている。 am.pmの前で。

短歌日記

さしすせそ 笛じみていてひとひらの雲のしっぽが口に入るか

短歌日記

くちびるに蛍のとまり昼ならばひかりを洞にじっくりと曳く

短歌日記

こいびとの柿を喰らいて去年から樹の上で待っていた人のよう

短歌日記

見えるものはこの目から見えるもの 君の目蓋に舌を這わせれど

短歌日記

真夜中に喚き始める子のように真昼間勧誘をしている私が

短歌日記

この火傷、菜の花畑でいただいた 少女の舌を吸っては吐いた

短歌日記

そらのはなはなよりかおのはがれおち剥がれおちたる私の貌

短歌日記 

今朝我ら猫になりたしトーストにバターとジャムをしっかりと塗る

短歌日記

深々と満たされており赤青の花瓶はいまも崩れつつある

短歌日記

ねえ、あしを出してと言えずうつむく 脂ぎったテーブルの下の 柑橘の肌の奢りかさらさら少女ら橋踏みにじる

短歌日記

薄青や薄桃色のビニイルに包まれて子ら 運ばれてゆく 君の手の裡には網かはろばろと我遊ばせる緑の網か 世の中に君しか同じ種のものが居らぬ気がして荻窪に立つ 「のんちゃんと毎日会うね」「今日のくつした嫌いな色なの」

短歌日記

かぷちーのの泡口につけて喋る馬を蹴とばす星たちを蹴とばすコンビニ

短歌日記

真白き女の重く腕を食む今日も明日も水多く飲む

短歌日記

辿り着くまでにはぼとぼとといくつかを海におとしてしまうだろう

短歌日記

白布で人くるむときしくしくと乳のふくらみはじめる赤茄子

短歌日記

鎮まりてこの字を描く(夜の水)魚の口には泡の留まり

短歌日記

わたし土瓶。桜の茎をいれました、未だ揺れやまぬ瞼吸われて

短歌日記

青年の声は草原告げられて降りてはならぬ駅は阿佐ヶ谷

五月も一日なので

ためしに、書き込んで見ます。若葉が、きらきらしていますねえ。