銀座からの帰宅に地下鉄丸の内線を使っている。
地下鉄は、中央線に比べて揺れが少ないので乗りやすくて好きだ。
シートに座ってうつらうつらしていると、
左隣の女性が文庫本を熱心に読んでいたので何気なく覗くと頁上部に
「あるようなないような」と、あった。
これは川上弘美のエッセイだな。
この本も文庫本になったんだな、と思いながら名を瞑り、
次に目を開けると女性はいなくなっていた。
変わりに右隣にまた女の人が座っており、
これもまた文庫本に目を落としている。
もしやと思い、また目を遣ると、
「あるようなないような」・・・。


悪夢のような、地下鉄。


最近文庫になったんですかね?

くぁ、かわかみひろみのえっせい。