2004-11-07 短歌日記 短歌 アパートの硝子に薄き紙の在り冬眠という字傾ぎはじめる冬眠を告げたる人のくすくすと眠り続ける朝日に扉を叩くよ〜、よ〜、と頬を抓れば目覚めるのか 全世界に忘れ去られて目覚めねば男は只の物体の集積である ぞんざいにするぞんざいに扱えど熱は与えられ与えられれば答えてしまう彼方へと口付けるごと口付ける此の世にはない唇のひふ 唇のかすかに弾む肉なれば身体は此処にあるのだと思ふ君僅かなまめく昼に背を包みわれは渡りぬ 小川の橋を